中国語をかじってみるのも楽しい -中国語を一度も勉強したことがない人にー
英語もフランス語もスペイン語もドイツ語もイタリア語もそれぞれ魅力はありますが、日本人なら中国語もかじって損はないと思います。というより、中国語をかじってみないのは、とてももったいないと思います。
というのも日本人は世界の数ある言語の中でも最も複雑で習得困難といっても過言でない日本語ができるからです。
考えてみれば、日本語は象形文字(漢字)と表音文字(カタカナ、ひらかな)が混在しており、しかも漢字の読み方にも音読みと訓読みがあります。その日本語を自由自在に操っている日本人は、たとえばローマ字だけしか使わないヨーロッパの国々の人から見れば、驚嘆に値するでしょう。
かような日本人にとって中国語ほどとっつきやすいものもありません。なにしろ、すでに漢字を長年使用しているからです。高校を卒業した人なら、すでに12年間は幾多もの漢字の試験を受けているはずですし、その後も日本語を使っている以上、常に漢字を使用しています。
そんな日本人なら中国語の単語はスイスイスイスイ頭に入ります。
例えば…。
「医院」は「病院」という意味なのは、だれでもわかりますよね。
「弟弟」も「弟」だということはすぐにわかりますよね。
「渇」は「飲む」という意味ですが、のどが渇いたときに飲みたくなるわけですから、そう覚えれば、すぐに覚えられます。
「手机」は「携帯電話」という意味ですが、携帯電話は手にもって話すわけですから、「手」で連想して覚えれば、これもすぐに覚えられます。
「便利店」は「コンビニ」という意味ですが、たしかにコンビニは便利です。だからすぐに覚えられます。
「珈琲」は「コーヒー」という意味ですが、喫茶店の名前としても「珈琲店」などと使われることが多いので、日本人なら多くの人が知っていることでしょう。
「大衣」は「コート」という意味ですが、大きな衣類だからコートと覚えれれば、これもすぐに覚えられます。
ここでは簡単な例をあげたにすぎませんが、やはり漢字を知っていれば、意味から連想して覚えられるので、本当に覚えやすいのです。
そしてある程度の数の単語を覚えてしまえば、易しめの本は読むことができます。
ただし、中国語と日本語では意味の異なる単語もありますので時に注意も必要です。
例えば…。
「便宜」とは「安い」という意味です。
「清楚」は「はっきりしている」という意味です。
「出口」は「輸出」という意味です。
「工作」は「仕事」という意味です。
似ているといえば似ていますが、微妙に異なりますね。しかし、こういった差異を知ることもまた中国語を学ぶ魅力ともいえると思います。
中国語の発音は難しいとよく言われます。たしかに日本人にとって中国語の発音は難しいですが、読むことにかけては、これほど習得しやすい言語もないでしょう。単語が驚くほど似ているわけですから…。
中国語を少しかじってみると面白い発見があるかもしれませんよ。