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ホリエモンこと堀江貴文氏の英会話論を考えてみよう。 視聴者はホリエモンにこう問いかけている。

堀江さんは『英会話』の重要性についてどうお考えでしょうか?様々な分野でグローバル化が叫ばれる中、英語力が問われる時代がすぐそこまで来ている感がバリバリあります。ただ、ほぼゼロから英会話を身につけるのに割かなければならない時間は膨大です。その時間があまりにももったいなく感じます。その時間を感性を磨く時間にあてた方が良いのではないか?という考えもあり、英会話学習をスタートさせるか否かで迷っている次第です。と、いうことでここは堀江さんのお考えを参考にさせてもらおうと思った次第です。ご回答よろしくお願い致します」

これに対し、ホリエモンは「まあ、私はわざわざ学ぼうとは思いませんね。必要に迫られたら否がおうでもやらざるをえなくりますからね」と答えている。

質問者はホリエモン個人が英会話を学ぼうと思っているか否かを尋ねているのではなく、『英会話』の重要性についてどう考えているかを聞いているのである。であるから、「英会話は重要かいなか」という論点で答えなければ、質問に答えたことにはならない。つまりホリエモンの答えは「英会話は重要かいなか」という論点が「自分が英会話をやろうと思っているか否か」という論点にすり替わってしまっているのだ。

動画の最後のほうになってから「必要にせまられたらできるようなるから大丈夫。あんまり気にしないでください」というアドバイスが出てきているが、結局、「英会話は重要か否か」という論点に対する答えとしては不明瞭のままだったと言わざるをえない。

では、筆者なら『英会話の重要性』についてどう答えるか。

質問者が「英会話に身につけるのに割かなければならない時間が膨大であり、それをもったいない」と感じているのであれば、その人にとっては英会話はそれほど重要なことではないのであろうから、もしそう感じているのなら英会話よりも重要だと思うことをやればいいと答えるだろう。

これは英会話だけでなく、他のこともにも共通することだが、そこに重要性を見出す人にとっては重要なのであり、重要性を見出さない人にとっては重要ではないのだ。最初から重要か否かが決まっているというわけではない。であるから、他人に重要か否かを聞くよりも、自分にとって重要か否かを自分で判断するとより適切な判断ができると思う。自分で判断して重要だと思えば重要なのだし、重要だと思わなければ重要ではないのだ。質問者が置かれている状況が分からないのに、勝手に解答者が重要度を判断するのは極めて困難なことだ。

ちなみに筆者個人のことを言えば、過去に英会話学校に通っていた時期があったが、今は外国語の会話力を身につけることにはあまり熱心ではない。というのも私にとっては外国人と話す機会など皆無に近いし、今後もそれが変わるとも思えないからだ。そういう意味では今の私にとっては英会話はそれほど重要ではない。

しかし、外国語を読む機会、聞く機会(注、動画や映画で聞く機会のことである)はいくらでも持てるし、それによって視野が広まれば、思想も深まるものと信じている。だから読解能力、聴解能力のスキルアップに関しては重要性を感じているし、真剣に取り組んでいる。外国語に関心がある人に、会話力よりも、読解力・聴解力のアップをお勧めしたいと思うのは以上の理由である。