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外国語を勉強していて度胆を抜かれたこと

 外国語を勉強していて度胆を抜かれたことはないでしょうか。

 アメリカ人のお笑い芸人「厚切りジェイソン」が、漢字の構成に疑問をもって「ホワイ、ジャパニーズ・ピーポー?」と絶叫する芸が流行っています。

 日本人から見れば当たり前のことでも、アメリカ人の目から見たらおかしく思える漢字の例を挙げています。

 「言われてみればそうだなあ」ということも、日本で日本語だけを使って生活していると、日本語が当たり前に思えますからなかなか気づかないものです。そこにメスを入れたのが「厚切りジェイソン」というわけです。

 しかし日本人でも外国語を学ぶと日本語との差が否応なしに浮き彫りになるので、そのたびに差を意識するようになります。ときには「厚切りジェイソン」のように「ホワイ、イングリッシュ・ピーポー?」「ホワイ、フレンチ・ピーポー?」と叫びたくもなるでしょう。

 例えば、日本語では「猫」は一匹でも二匹でも「猫」ですが、英語だと一匹なら「cat」、二匹なら「cats」となりますね。これは英語と日本語との大きな差です。

 他にも日本語と英語の違いはたくさんありますが、筆者が大学生になって初めてドイツ語を習ったときの衝撃は忘れられません。

 なんとドイツ語の名詞には男性名詞、女性名詞、中性名詞があり、その性別によって語尾がコロコロ変わるのです。英語にはそんな変化はありませんから本当に度胆を抜かれたものです。

 フランス語にはさらに度胆を抜かれました。フランス語にも男性名詞、女性名詞がありますが、ドイツ語を学んでいた筆者はそんなことでは驚きませんでした。

 ところがフランス語では摩訶不思議な数の数え方をするのです。「70」以降はそれに相当する言葉がないので「70」なら「60、10」と言わなければなりません。では「80」はなんというのか。これが「60、20」ではなく「4、20」なのです。もちろん「4×20」という意味です。ですから「90」だと「4、20、10」と言わなければなりませんし、「99」なら「4、20、10、9」と言わなければなりません。これは日本人ならほとんどの人が驚くと思います。

 イタリア語の勉強を始めた筆者はまたまた度胆を抜かれました。男性名詞、女性名詞があって語尾がコロコロ変わるくらいなら、もう慣れっこになっていますから驚きませんでしたが、イタリアの挨拶がこれまた摩訶不思議なのです。

 イタリア語の「ボンジョルノ」は英語の「グッドモーニング」または「グッドアフタヌーン」に相当しますが、同時に「グッバイ」にも相当するのです。つまり「こんにちは」の意味でも「さようなら」の意味でも使えるのです。

 イタリア語の「チャオ」も同じように英語の「ハロー」にも相当するし、同時に「グッバイ」にも相当します。

  「こんにちは」にも「さようなら」にもなる言葉が存在するとは…。

 しかも、ある参考書を読んでいるとこんなことが書いてありました。

「チャーオ」とのばして言えば元気な朝のあいさつ。「チャーオー」と声のトーンを抑えれば「楽しかった昨晩の疲れが残っています」というニュアンス。「チャオチャオ」と2回重ねれば別れるときの可愛らしい「さようなら」の意味。久しぶりに会った相手には「チャ」に力を入れる」(『驚くほど身につくイタリア語』18ページ)

 これを読んだ筆者が「ホワイ、イタリアン・ピーポー?」と叫んだのは言うまでもありません(笑)。