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英検の次は何検か

日本では「外国語=英語」と相場は決まっている。 

というのも、日本は中等教育における外国語の選択肢が事実上、英語しかないという世界でも極めて珍しい国だからである(ある本によれば、中等教育における外国語の選択肢が英語だけの国は世界でフィリピンと日本だけだそうだ。その真偽は私にはわからないが、もしもそれが本当なら、おそらくその他の国々は英語以外の選択肢も用意されているということだろう)。 

そういうわけで、英検、仏検、伊検、中検など「〇検」と呼ばれる外国語の検定の中で、もっとも受験者数が多いのは英検である。

 では、英検の次は何検なのか。 

公式サイトに掲載されている2017年の受験申込者数の比較をしてみよう。(注、単位は人。西検はデータが見つからなかったため含めていない。またハン検は年間のデータが見つからなかったので、これも除外してある。探せば、その他の検定もあるかもしれないが、ここでは、仏、伊、中、独、露の5つで比較してみる)。

 

1 中検 35,878
2 仏検 25,899
3 独検 13,784
4 伊検 3,810
5 露検 1,456

 

堂々の1位は中検だ。2位の仏検の1.4倍近くの受験申込者を集めている。考えてみれば、漢字を知っている日本人にとってはもっとも親しみやすい言語が中国語なのであるから、当たり前といえば当たり前かもしれない。私は思うのだが、日本全体の将来を考えてみても、中等教育の外国語の選択肢を英語だけにするのではなく、せめて英語と中国語の2択したほうがいいのではないか(なにも2択がベストとは言わないが)。言語的にも英語と中国語はかなり異なるので、「英語は見ただけで虫唾が走る」という生徒の中にも、中国語の才能を開花させる生徒だって出てくるかもしれない。そういった生徒を中学から中国語を始めさせれば、中国語の大家になる可能性がある。なのに日本全国民に半強制的に英語をやらせるのは、今後の日本全体にとってどうなのかとも思う。

2位に仏検、3位に独検と続く。私は学生時代、第二外国語でドイツ語を履修したが、当時は独検は存在しなかった。もしも独検が存在していたら、合格を目指してもう少し勉強していたかもしれないが、そのような検定が存在していなかったため、モチベーションとなるのは大学の期末試験のみで、単位を取ったとたんにドイツ語の勉強は止めてしまった。しかし今はいい時代になったものである。独検があるのでそれをモチベーションにして頑張るということができるのだ。独検を創設した人のおかげである。 

英語以外のベスト3は中検、仏検、独検だ。大学で履修できる第二外国語でも、この3つが最もポピュラーだろうから、こういう結果になるのも当然だろう。西検のデータがあれば、順位がどうなったか気になるところではある。 

4位は伊検、5位は露検だった。西検やハン検、アラビア語検、ポルトガル語検などもデータが見つかれば比較してみたいところだ。 

さて、次に各言語の各等級別に、その受験申込者数をランキングしてみよう。 

1 中検3級 10,668
2 中検4級 9,947
3 中検準4級 8,083
4 仏検3級 6,297
5 仏検4級 5,607
6 中検2級 5,251
7 仏検5級 4,371
8 独検3級 4,309
9 独検4級 4,057
10 仏検準2級 3,794
11 仏検2級 3,628
12 独検2級 2,563
13 独検5級 1,813
14 中検準1級 1,642
15 仏検準1級 1,479
16 伊検4級 1,122
17 伊検3級 1,005
18 伊検5級 841
19 独検準1級 771
20 仏検1級 723
21 露検4級 626
22 露検3級 548
23 伊検準2級 472
24 中検1級 287
25 独検1級 271
26 伊検2級 269
27 露検2級 207
28 伊検1級 101
29 露検1級 75

 

1位、2位、3位は中検準4級、4級、3級の3つが占めている。そして驚くことに中検2級というかなりレベルの高い級でも、その順位は6位であり、仏語5級よりも多いのだ。さすがは中国語だ。 

逆に、受験申込者数が少ないのは露検だ。ロシア語はその文字からして、とっつきにくい印象がある。ヨーロッパの言語であれば、たとえ第二外国語で履修していなくても、単に似ているという理由だけでとっつきやすいが、さすがにロシア語はそれがしにくい。よっぽど強い意志がなければなかなか長続きしにくいのではないか。しかしそんな露検も1級対決では伊検1級といい勝負である。 

私は以前、世界遺産の数の世界ランキングを見たことがある。驚くことに5位まで英語圏の国が一つも入っていなかった。英語は世界一重要な言語であることに異論を挟むつもりはないが、英語圏以外の国にも魅力的な国がたくさんあることもまた事実だ。そしてそれを知るにはその国の言語で学ぶのも面白いと思っている。その学習のモチベーションを維持させてくれるこうした検定試験の存在はとてもありがたいと思っているのである。