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英語だけに絞るか、英語以外もやるか 

「英語だけに絞るか、英語以外もやるか」というのは悩ましい問題です。

 仮に英語が中級レベル以上まで到達している人の場合、英語一本に絞って英語をトコトン極めるか、英語以外にも手を出すか、どちらがいいでしょうか。 

 この問題に関しては、個人個人事情が違いますし、同じ一人の人間でも人生のステージによって事情が変わってきますので、唯一の正解はありません。 

 ただ、私見ですが、せっかく英語を中級レベル以上まで学習したのであれば、もう1言語やってみるのも悪くないと思います。なぜそう思うかといえば、どんな言語を学ぶにせよ、ゼロから英語を学ぶ労力と比べれば遥かに少ない労力で済むからです。遥かに少ない労力でもう1言語習得でき、それによって視野が広がるとすれば、学習しないほうが勿体ないように思えます。 

 私の実感でいえば、英語の「兄弟」ともいえるドイツ語の場合は、ゼロから英語を学ぶ労力の5分の1で済みます。もう一度言います。わずか5分の1なのです。もしもそれが本当だとしたら、やってみたいと思わないでしょうか。 

 英語の「いとこ」ともいえるフランス語やスペイン語、イタリア語の場合は3分の1で済みます。それが私の経験した生の感覚です。 

 さらに英語とフランス語を学んだあとに、フランス語の「兄弟」ともいえるスペイン語やイタリア語を学ぶとすれば、英語の知識もフランス語の知識も活かせますので英語を学んだときの10分の1の労力で済みます(この「●分の1」の「●」の数字は人によっても変わってくるでしょうが、ゼロから英語を学んだときの労力よりはるかに少ない労力で済むことは確かです)。 

 中国語は英語とは言語体系が異なりますので英語の知識は活かせませんが、漢字の知識が活かせます。普通の日本人なら小学校、中学校、高校で何百回も漢字テストを受けて来たはずです。しかもその後も日本で生活し新聞や雑誌、書籍を読み続けている以上、日々漢字の知識は増しているはずです。この漢字の知識はバカになりません。その知識が中国語を学習するときにフルに使えるので、中国語を勉強しないほうが勿体ないのです。 

 例を挙げましょう。日本語の「猫」は中国語でも「猫」なのです。例えば、「gato」だと認識している動物を「猫」と書かなければならないスペイン人から比べれば、日本人は圧倒的なアドバンテージがあることは自明の理です。また日本語の「パンダ」は中国語では「熊猫」ですが、日本人なら「熊のような猫」と覚えれば一瞬で覚えられます。一方、非漢字圏の人には一瞬で「熊猫」の意味を覚えるといった芸当はまず不可能でしょう。このアドバンテージを利用しない手はありません。私の実感から言えば、やはり日本人にとって最も学びやすいのは中国語です。発音は難しいですが、リーディングだけに限って言えば、1年もあれば中級レベルに到達可能です。 

 英語一本に専念するのが間違っているといいたいわけではありません。しかし、余裕があれば、英語以外の言語もやってみると景色が変わって見えると思います。国際的な重要度としては英語を凌駕する言語は現在ありませんし、今後も英語以上の言語が現れることはないと言われています。しかしだからといって英語圏の文化だけが優れているというわけでもありません。英語圏以外にも優れた文化があり、その文化に直に触れる手段としてその国の言語を知る価値はあると信じています。そういう意味でも、余裕がある人には英語以外の言語もやってみることをお勧めしたいのです。